「その件でしたら上長に相談してみますので、はい、お願いします。」
皆で昼食を取ろうと思っていたのだが、時間がおして、一人デスクでカップ麺を食べていた。その時に得意先からの電話が鳴り対応に追われた。ついてない。のびたカップ麺を啜る。食べられたものではなかった。
雨が降っていた。週末のソールライターの写真展が楽しみだ。赤い傘で街中を歩いてみたいが、仕事は放り出せない。カップ麺の容器をゴミ箱に投げ捨て、雨の中得意先へ向かった。得意先にはZ世代なる人種がいる。ファインダーではなくスマホで自撮りをしている人種だ。写真は盛るしTシャツをパンツにインする人種だ。この国の未来はこの若者たちに託されている。
帰る頃には雨が上がっていて綺麗な夕焼けを見れた。ついている。その夕焼けをバックにスマホで自撮りしてみた。映えやしないや、ぴえん。