僕が高校生の頃かな。うん、高校二年生。
一つ下の後輩に借りたCDがBUCK-TICK『SEVENTH HEAVEN』だった。
「ラーラララ、ララララララ」
何じゃ、こりゃ。ピコピコな電子音ワルツって。ちょっと面食らったのを覚えてる。
そして2曲目『...IN HEAVEN...』の印象的なギターリフと櫻井敦司の存在感に女子でもないのにときめいたものだ。キャーって。でもその曲くらいかな、引っかかったのは。
所詮BOOWYの弟分でしょ、『PHYSICAL NEUROSE』なんか、まさに初期のBOOWYだったし。(それでもデビューアルバムまで遡って聞いたけど)
問題は次作『TABOO』からですよ。
初っ端から僕の大好きな『ICONOCLASM』
そして今井さん謹慎あけ復帰作『惡の華』
やっぱり一曲目!『National Media Boys』
もうこの頃には音楽雑誌から櫻井敦司が影響を受けたボードレールに手を出し、
太宰治に手を出し、生まれて、すみません。などと引き篭もったり、引き篭もらなかったりで
もう少しであちらに行ってしまうとこだったわ。
そんなこんなで社会人になり、無茶なローンでミッドシップスポーツカーのMR2を買ってそのオーディオで一番聞いていたのはやはり・・・
次のアルバム『狂った太陽』の一曲目!『スピード』
もう、誰も止められないよね。ヤバいけどPOP。
これも好き。『MY FUNNY VALENTAINE』
でも、ここでなぜか佐野元春に行くんですよね。
スタイルカウンシルとか、そんなお洒落な感じに惹かれた時期ですね。
その後もニルヴァーナとか、オアシス、ブラー、そしてレディオヘッドへと洋楽にはまっていくのですが。もちろん『殺しの調べ』も『darker than daekness』も買ってはいましたが、ちょっと重苦しくて『Six/ Nine』の1曲目のポエトリーリーディングで脱落しました。
だから、ずっと応援していたファンの方からしたら、もう全然比較にならないとは思うのですが、それでもあっちゃんが(脳幹出血のため死去)のニュースを見たときには「嘘だろ」って声が出ちゃったし、ザワザワして、不意に涙が溢れてくるし・・・
僕の、本当にロクデモナイ青春の何ページかが風に飛ばされてしまったような虚しさを覚えるのです。57歳ですよ。それもあの美貌で逝ってしまうなんて。
勝手に美輪明宏さんのように美しく年をとってゆくものとばかり思っていたものですから。
ここ数日、何度も、何度も、バクチク現象のど真ん中を撃ち抜かれた様を綴れればとは思っていたのですが、まだ立ち直っていないみたい。ずっとPV見ちゃうし。
聞いていないアルバムも、聞いていないライブ映像も、これから聞いてみようと思います。
櫻井敦司は声を残してくれている。僕の中に、変わらずに、美しく。