マニュアル通りに作ったのに、それに自分の色を加えて欲しいと先生は言った。
森君の作った工作がこんなに作り込んでいる。だから今度は森君のように作ってみよう、と新しいマニュアルがくる。
工作などに自分の色を入れるほど安くはないし、そこには根本的な問題もある。良い物は良い、出来の悪い物は、どんなに装飾をしたところで出来の悪い物にしかならない。それを少しだけわかっているからタチが悪い。
台風一過、透き通った高い空。思い出したように秋が来た。いやぁ道が混んでてさぁ、なんて台風のせいにして、秋が来た。
秋刀魚は今年は取れるのかな。
昔の歌ばかり聴いている。復習の時間。
もう若くはない事を薄々感じてはいるが認めたくない。毎日ライフゲージを真っ赤にしながら棺桶を引き連れて歩く、勇者ロト。
やり残したことはないか、熟考の時間。